株式会社HIS オンライン相談の導入で、旅の相談をもっとスムーズに。HISのThumva BIZ活用法「多他拠点通話や順番待ち機能を利用し、お客様との接点がより濃くなった」 記事掲載日:2022年07月07日

インタビュー

国内に145拠点、海外113都市162拠点(2022年5月末時点)を展開し、海外旅行の取扱額は業界でもトップクラスを誇るエイチ・アイ・エス(以下HIS)。そんな同社では、2021年から、近くに店舗がなくても店舗と同じようにスタッフと対面で旅行の相談・予約ができる「オンライン相談」をスタート。当初は別システムを導入していましたが、2022年2月より「ThumvaBIZ」にシステムを一新しました。そこで今回は、オンライン相談を始めたきっかけやThumva BIZを導⼊するにいたった経緯、使⽤して感じたメリットなどについて、同社の事業戦略の検討・推進を担当している駒田⽒、東日本におけるオンライン相談窓口の運用・管理をおこなう森田⽒にお話しを伺いました。

目次

  1. 導⼊の決め⼿は、欲しかった機能をすべて用意してもらえたこと
  2. 利便性の向上と機会損失の防止によって、対応件数が大幅アップ
  3. Thumva BIZは、コロナ禍でも優位性を見出せるオンライン相談ツール

導⼊の決め⼿は、欲しかった機能をすべて用意してもらえたこと

はじめに、オンライン相談をスタートしたきっかけを教えてください。

新型コロナウイルスの蔓延に伴い、感染拡大を防ぐため、実店舗の営業を制限せざるを得ない時期がありました。また、お客様からも、旅行の相談はしたいが、対面で長時間話すことには不安がある、といったお声をいただくことも多くありました。そうした状況を受けて、お客様に安心して、ご満足いただけるようなサービスの形を再検討することに。 その頃、ちょうど長引くコロナ禍の中で、在宅勤務やリモート会議、オンライン飲み会なども広まってきていたことから、リモートで旅行を相談するということも、今なら違和感なく受け入れられるのでは、と考えました。 そこで、実店舗へのご来店が難しくても、場所の制約なく、どこからでもお気軽にご相談いただけるよう、オンライン相談をスタートしました。

スタートした当初は、Thumva BIZとは違うシステムを利用されていたのですよね?

はい。「相談しようと思ったときに、場所の制約にとらわれることなく、どこからでもつなげられる」ということをポイントに、パソコンからでもスマホからでも、まずは1対1で話すことができるオンライン相談ツールを導入しました。

これまで対面接客が主流だったので、オンライン接客への切り替えは難しかったのではないでしょうか?

実際に対面でお話しするのとオンラインでお話しするのでは、お客様もスタッフも環境が異なるので、今までとは異なる工夫をする必要がありました。たとえば、対面でのご相談の場合、お客様のご要望を伺い、パンフレットなどをお見せしながら、色々なご提案をさせていただくため、お打ち合わせが2~3時間に及んでしまうこともあります。しかし、オンラインで画面越しに何時間も話すというのは、お客様にとってもご負担が大きく、あまり望ましくありません。そのため、通常の旅行のコンサルティングに必要なスキルだけでなく、オンライン相談を適切に行うためのスキルがスタッフ側に必要だということが分かってきました。

現場のスタッフさんたちの負担も大きかったかもしれませんね。

そうですね。対面でお話ししている場合と比べると、お客様のお気持ちを感じ取ることが難しいといったこともありましたし、ご要望に合う商品を調べている間お待ちいただくことが難しく、「調べてお返事します」といった形で二度手間になってしまうこともありました。オンライン相談ならではの問題点も少なくなかったと感じています。

オンライン相談を導入してから、どのような点が業務上の課題でしたか?

現場での課題は、大きく2点でしたね。 1つ目は、オンライン相談ならではのお客様の特徴を踏まえたコンサルティングを行うことです。オンライン相談の場合、実店舗へご来店される場合と比べると、ご自宅でスキマ時間にちょっと話を聞いてみようというお客様も多く、具体的な旅行検討やご予約まではまだ考えていない場合もございます。ご質問に回答させていただくだけではなく、具体的な旅行検討へと一歩進んでいただくためのご提案が重要だとわかりました。 2つ目は、オンラインならではの問題への対処です。 やはり画面越しのやり取りでは、お客様の表情や雰囲気など、得られる情報が限られています。また、お客様もスタッフも、対面でお話ししている時とは異なる疲れも感じやすいのではと思われます。ご提案・ご回答を簡潔に行うことや、飽きてしまわないように写真を見せながらお話しすることなど、オンラインならではの工夫が必要だなと感じましたね。

これらの課題を解決するために、どんなことに取り組まれたのですか?

オンライン相談には、オンライン相談ならではのスキルを持ったスタッフが対応する必要があると分かったので、2021年4月にオンライン相談を専門に行う部署を立ち上げました。その際、元々実店舗の運営に携わっていた私がその部門の責任者に就任し、スタッフも実店舗から、経験も知識も豊富で、優秀なコンサルタントを中心に集めました。それにもかかわらず、当初は、最終的にご予約いただける割合が実店舗に比べて非常に低く、難しさを感じていましたね。 その後、オンラインで接客するとはどういうことなのか、部署のメンバーと議論し追求するようになりました。20年以上のコンサルタント経験があるベテランなども含め、ロールプレイングを行い、年次に関係なく意見を言い合って、改善に努めました。

専門部署も立ち上げた後、1年足らずでシステムを変更しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

オンライン相談とはどうあるべきかを追求し、お客様からのご要望も伺う中で、やりたいことが増えていったことが理由です。たとえば、「今すぐ話したい」というお客様だけでなく「今週末のこの時間に話したい」といった事前予約のニーズが当初想定していたよりも大きくなり、予約管理を効率よく行う仕組みが必要になってきました。また、「遠方に住んでいる家族と一緒に話を聞きたい」といったご要望もあり、多拠点間の通話もできるようにしたいという思いもありました。これらの対応が今後の成長に向けて非常に重要であると考え、ツールへのリプレイスを検討し始めました。

数あるツールのなかで、Thumva BIZに問い合わせをいただいた理由は?

オンライン接客に携わるようになって、どのようなツールがあるのか、どういった機能や使い方があるのか、日頃から市場調査していました。その中でThumva BIZをご活用されている企業様の事例を拝見し、詳細を伺いたいと思ったのが、お問合せしたきっかけですね。

Thumva BIZの導入を決められたポイントはなんだったのでしょう?

予約管理や多拠点通話など、こちらの要望に対応する機能をもっているかどうかや、コストの面から、いくつかのツールを比較検討した結果、Thumva BIZがベストだと判断しました。また、導入にあたって少々カスタマイズが必要なのではないかと思われる相談についてもご調整くださり、弊社の思い描いたかたちでのご提案をいただけたことも、大変ありがたく、導入の決め手となりました。

利便性の向上と機会損失の防止によって、対応件数が大幅アップ

現在のThumva BIZの稼働状況を教えてください。

現在は、実店舗へのご来店やお電話でのお問い合わせなどと並ぶ「選べる窓口」の一つとして、オンライン相談(ビデオチャット)を弊社ウェブサイト等でご案内しています。そちらから申し込んでいただくと、Thumva BIZを使ったオンライン接客につながる形です。オンライン相談の専門部署を東京と大阪に設けて、全国からのご相談に対応しています。

Thumva BIZにシステムを変更してから、変わった点はありますか?

事前予約が入った際、これまではお打ち合わせ用のURLを手動で発行してお客様にご案内していたのですが、この部分が自動化されたことで、業務の効率化につながりました。

現場としては、「多拠点通話」と「順番待ち機能」の2つは大きなインパクトがありました。 旅行をご予約される際、同行者に確認を取りながら決めるというお客様も多いのですが、別々の場所からでも参加でき、一緒にお話しすることができる「多拠点通話」機能は、お客様にとってもかなり利便性が高いなと。例えばおじいちゃん、おばあちゃんと参加する3世代のご旅行や、ご友人同士の旅行など、離れた場所にいても一緒に相談できるんですね。途中からLINEで友だちを招待することもでき、とても便利な機能だと感じています。 「順番待ち機能」は機会損失の防止につながっています。これまでは、スタッフが全員接客中の時にお客様にお申し込みをいただいても、満席ですというご案内しかできず、離脱につながっていました。Thumva BIZでは、お客様が今何組いらっしゃるのかがわかるようになり、フォームに登録してもらえれば、空きが出たタイミングでお客様に自動で連絡が届くように。お客様の利便性の向上にもつながっていると感じています。

これまで利用していたシステムを一新するということで、社員からの反応はどうだったでしょうか?

新しいシステムの導入では全員が理解し使いこなせるようになるまで時間がかかることもあると思いますが、Thumva BIZの場合は、「画面操作がしやすい」「使いやすい」といった声がスタッフから多くあがり、スムーズに移行することができました。

社員さんもすぐに慣れることができたんですね。

トライアルアカウントをいただいていたので、導入を推進していた私たちがスタッフ周知の前に理解度を上げておくことができましたし、スタッフ向けのオリエンテーションも3回にわたってしっかり実施していただけたので、短期間で全体の理解度が上がり、大きな問題もなく移行することができたと感じています。

Thamva BIZに変更してから、問い合わせの件数や成約率に変化はありましたか?

多拠点通話のご利用がさっそく増えてきており、やはり、別々の場所にいても一堂に会して相談できるというのはメリットだなと。また、順番待ち機能についても、ほとんどの方がオンライン相談をご利用くださっており、機会損失の解消につながっていると実感しています。 成約率については、利便性の向上に加えて、スタッフがオンラインでの接客に慣れてきたこともあって、当初よりかなり高くなってきています。

Thumva BIZは、コロナ禍でも優位性を見出せるオンライン相談ツール

Thumva BIZを導⼊してみて感じたメリットは?

ツールそのものの機能が充実していることも勿論ですが、サポート体制が本当に手厚いなと感じています。相談すると、一緒になって親身に、また、前向きにご検討くださるので、つい、「こんなことまで聞いていいのかな」というところまで相談してしまいます。スピード感をもってご対応いただけることも大変助かっています。

Thumva BIZでは「ビデオ画面=お店」という感覚を持って接客にあたることができています。また、運用していると要望や不明点も出てくることがあるのですが、導入前も導入後も変わらず、迅速に解決していただけています。その際も、解決する術を教えてくださるだけではなく、「マニュアルもつくってみたのでよかったらどうぞ」というような、プラスアルファのご回答をいただくことも多く、おかげで接客に専念できています。

現時点でThumva BIZに関するの課題はありますか?

導入して日が浅いこともありますが、現状はやりたかったことが実現できている状態です。ただ、お客さまからのご要望や、市場の変化などに合わせて、日々サービスをブラッシュアップしていく必要があると考えています。そのため、今後もみなさまとご相談、議論をさせていただいて、Thumva BIZがさらにパワーアップしていくとしたら、とてもありがたいなと思っています。

Thumva BIZの活⽤⽅法として、今後やってみたいことはありますか?

今後は、専門部署で培ったノウハウを社内で周知し、オンライン接客ができるスタッフを増やしていこうと思っており、Thumva BIZならそれも積極的に進めていくことができると感じています。将来的には、多拠点通話機能を活かして、旅行先にいるスタッフとつなげて話すことができるようになるなど、オンラインならではの体験をご提供していけたらと考えています。

今後、Thumva BIZに取り⼊れてほしい機能などはありますか?

基本的には欲しいものがすべて集約されていて満足していますが、接客の質を向上するような機能が増えると嬉しいです。 例えば、お客様と画面共有をしているときに、その画面上に線を引いたり、ポイントアウトしたりするような機能。実店舗での接客の場合は、地図をお見せしながら「ここからここまで移動します」と線を引いて説明することがあります。オンラインでもこのようなことができるようになると、より分かりやすくなるかなと。 また、商品などを調べるために保留にすることがあるのですが、現状では手動で画面とマイクをオフにした後、保留用の動画を流す、というフローになっています。これがボタン一つで保留にできると、小さなことではありますが、効率化につながるかな、とも思います。 それから、お客様にもっとリラックスしていただけるような工夫ができると嬉しいです。実店舗ではBGMとして流している音楽がお客様の緊張をほぐす役割を持っていると感じています。オンライン相談の場合は音質の問題や話す声が聞こえなくなるなどの懸念もあるので、音楽を流すというのは現実的ではないかもしれませんが、例えば画面背景のデザインのバリエーションを増やしていただけると、お客様にも楽しんでいただけるのかな、と思います。

最後に、オンライン相談について、今後の展開についてお聞かせください。

SNSなどを通じて多くの情報を得られるようになったことで、お客様のご要望は、日々変化し、多様化しています。また、海外旅行の規制緩和が進んでいる昨今においては、コロナ禍を経た旅行先が今どのような状況であるのか、リアルな最新の情報を知りたいといったお声も多くいただいております。弊社としては、このような多様なご要望、ご質問に対して、いつ、どのチャネルでご相談いただいたとしてもご満足いただけるような接客を目指していきたいと考えています。オンライン相談については、対応できるスタッフを増やすとともに、スキルを高めていきたいと考えています。

オンライン相談によって、例えば今まで小さなお子様を連れてご来店するのが難しかったお客様でも、ご自宅から相談できるようになりました。遠く離れた場所にいらっしゃる方と一緒にご相談いただくこともできるようになりました。 コロナ禍で始めたサービスではありますが、既存の相談窓口では対応することができなかった様々なニーズに対応できるサービスであり、アフターコロナでも重要な顧客接点の一つになると確信しています。 これからも多くの方にご利用いただけるよう、サービスクオリティの向上に努めていきたいと考えています。

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